バルヴェニー12年とは

「DoubleWood(ダブルウッド)」という名前が示す通り、バルヴェニー12年は2種類の樽で熟成される点が最大の特徴です。まずバーボン樽で熟成され、仕上げにシェリー樽で追加熟成(フィニッシュ)を行うことで、華やかさと深みの両方を併せ持つ味わいを実現しています。
バルヴェニー蒸溜所について
バルヴェニー蒸溜所は1892年に創業し、グレンフィディック蒸溜所と同じウィリアム・グラント&サンズ社によって設立されました。スペイサイド地方にありながら、自社のフロアモルティングや銅製のポットスチル、クーパレッジ(樽工房)を備えた伝統的な造りが特徴です。
特に同社の職人技は世界的に評価が高く、「手造りの温かみを感じるウイスキー」として、バルヴェニーはプロのバーテンダーや愛好家からも高い支持を受けています。
熟成方法と製法の特徴
- まず、バーボン樽(アメリカンオーク)で約11年間熟成。
- その後、シェリー樽(オロロソ)で約9か月間の追加熟成。
この2段階の熟成により、バーボン樽由来のバニラや蜂蜜の甘さに加え、シェリー樽由来のドライフルーツ、ナッツ、スパイスといった重厚感のある香味が加わり、非常に複雑で奥深いバランスに仕上がっています。
基本スペック
蒸溜所 | バルヴェニー蒸溜所(スペイサイド) |
熟成年数 | 12年 |
アルコール度数 | 40% |
樽構成 | バーボン樽 → オロロソ・シェリー樽 |
色 | ナチュラルなゴールデンアンバー |
香りと味わいの特徴
ノーズ(香り)
パレット(味わい)
フィニッシュ(余韻)
ストレート
温度によって香りが次第に開き、時間とともに変化を楽しめます。まずは常温で味わうのがおすすめ。
加水(トワイスアップ)
数滴の加水で香りが広がり、よりシェリー樽の複雑さが引き立ちます。

ロック・ハイボールでの飲み方
ロック
香りは抑えられますが、ナッツやチョコの深みが際立ちます。氷の溶け具合で表情が変わるのも魅力。
ハイボール
炭酸で香りが引き立ち、リッチさと軽快さが両立。特に食中酒に最適です。
料理・おつまみとの相性(ペアリング)
おすすめのペアリング例
- 熟成チーズ(チェダー、ゴルゴンゾーラ)
- 生ハム、ローストビーフ
- レーズンバター、ダークチョコレート
- ナッツ類、ドライフルーツ
甘く重厚な香味にはコクのあるおつまみとの相性が抜群です。
他銘柄との比較
グレンフィディック12年との違い
グレンフィディックは軽快でフルーティー。対してバルヴェニーはリッチで奥深い、より甘みと重厚感のあるスタイルです。
マッカラン12年との違い
マッカランは100%シェリー樽熟成で濃厚なドライフルーツ感。バルヴェニーは二段熟成によってまろやかで親しみやすい仕上がりです。
価格と入手性
オンラインショップ(Amazon、楽天)や百貨店で入手可能。ボックス付きでギフトにも最適です。
バーテンダー視点から見たバルヴェニー12年
SHUGO バーテンダーより
まとめ:甘さと熟成感が調和した万能型スペイサイドモルト
甘く華やかで、奥深さもあるバルヴェニー12年は、初心者から通まで楽しめる「万能なシングルモルト」。味、香り、話題性のすべてを備えた1本として、ぜひ手元に置いておきたい逸品です。
注意事項
※ご注意:本記事ではウイスキーやアルコール飲料を紹介していますが、未成年者の飲酒は法律で禁止されています。
また、妊娠中・授乳中の方、体調の優れない方は飲酒をお控えください。
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